2022年07月08日
【塗料で家は涼しくなるのか?塗料で実現する夏の暑さ対策!】~コラム⑤~
異例のスピードで梅雨が明け、本格的な真夏がやってきました。
みなさん、お住まいの暑さ対策は万全でしょうか?
家のメンテナンスを考えるとき、その後の生活の事まで考える人は少ないかと思います。しかし、もし外壁塗装で暑さ対策ができるなら外壁塗装のメンテナンス一つで日常生活を更に快適にできるかもしれません。
一般的に、
外壁塗装=見た目を綺麗にする
と思われがちですが、塗料によってはお家の機能を高め、暑さを和らげることができるのです。
つまり、外壁塗装により
『美しい住まい』と
『快適な生活』
両方を手に入れることができるようになります。
記事前半では暑さ対策が可能な塗料の紹介、後半では具体的な効果やメリットを解説いたします。ぜひ最後までお付き合いください♪
1.暑さを和らげる効果が期待できる『遮熱塗料』と『断熱塗料』
1-1.熱の大元である太陽熱を遮る『遮熱塗料』
遮熱塗料は文字通り、『熱を遮る』塗料です。
屋根や外壁に塗ることで太陽の赤外線を反射し、塗膜表面で熱を吸収する量を減らします。その結果、室内の温度上昇を防ぐことができます。
具体的には遮熱塗料を塗るだけで、塗装表面の温度を15°C〜25℃下げる効果があります。これはあくまで外装面での温度差ですが、室内温度に関しても最大で3℃程度低下させる効果があります。
どうでしょう?
温度が“3℃下がる”と聞くと大きくありませんか?
家の状態や形状、立地によっても異なりますが、一般的に室内温度が1℃下がると約10%の空調費が削減できると言われています。エアコンの設定温度も弱めにできるので、光熱費の削減に繋がりますし、CO2も減らせるので環境にも良いですよね(^^)
※参照:PREMATEX社ホームページ
1-2.熱を伝わりにくくする『断熱塗料』
『熱を遮る』遮熱塗料に対し、『熱を絶つ』効果を持つ塗料が断熱塗料です。
断熱塗料の中には、「中空セラミックビーズ」と呼ばれる空気を含む細かい球体が含まれています。これによって熱エネルギーを分散させ、室内への熱の侵入を防いでいます。
身近なもので例えると、魔法瓶のようなものです。
魔法瓶は外周を真空で囲い、内部に熱が伝わりにくくしています。
同じ理屈で断熱塗料の塗膜は非常に厚くなっており、熱の伝導を抑えています。
(一般的な塗料の厚みが0.2~0.3ミリ程度なのに対し、中空セラミックビーズを含む断熱塗料の厚みは0.5~1.0ミリにも達します)
さらに、太陽光に含まれる赤外線を反射する役割もあります。
断熱塗料の効果をまとめると、
①室内への熱エネルギーの侵入を防ぐ
②中空構造により空気を含む層が塗膜にできることで熱伝導を悪くする
③太陽光の赤外線を反射する
これら3つの特性により、断熱効果を発揮します。
【通常塗料と遮熱塗料、断熱塗料の図解】
【熱伝導率の比較】
※参照:PREMATEX社 「断熱コートEXプレマエディション」
2.塗装する“色”による暑さ対策
2-1.選ぶなら『白系』
色による遮熱効果の違いは大きく、白に近い明るい色の方が遮熱効果は高くなります。
一般的に黒は太陽熱を吸収しやすい色なので、たとえ黒の遮熱塗料を使ったとしても、
『白の塗料』>『黒の遮熱塗料』
になります。
これは、黒の赤外線を吸収しようとする力の方が赤外線を反射するという本来の性能に勝るためです。
色にこだわりがないようでしたら、『白系』を選ぶと良いでしょう。
2-2.日射反射率はこんなに違う
たとえば、日本ペイントの「太陽熱高反射シリコン系屋根用塗料」の日射反射率を比較すると、「クールホワイト」が91%なのに対して、「クールナスコン」は26.6%しかありません。濃くて暗い色を選んだ場合、思ったような遮熱効果は得られにくいため、少しでも夏の室内の暑さを改善したい場合には、白に近い明るい色を選びましょう。
3.暑さ対策を外壁塗装で行う効果とメリット
3-1.節電効果と耐用年数の違い
◆節電効果
1-1でご紹介した通り、遮熱塗料で塗装することで室内温度を最大“3℃程度”下げる事ができます。
そして、室内温度が“1℃下がれば約10%”の電気代を節約できると考えられていますので、一定の節電効果が見込めます。
猛暑が続く中、エアコンなしで過ごすわけにはいきませんが、室内の温度が少しでも下がるとエアコンの稼働率がその分下がるので、光熱費の削減にも繋がりますし、環境にとっても良いですよね。
◆塗膜の耐用年数が長い
日本で外壁塗装に多く用いられているシリコン系塗料の耐用年数は、8〜10年ほどです。
これに対して、遮熱塗料の耐用年数は10〜15年と比較的長期間の効果を期待できます。
遮熱塗料のデメリットとしてコストがかかることがあげられますが、耐用年数は、一般的な塗料の1.5〜2倍になるため、塗り替えの回数やメンテナンスの手間を考えれば、トータルコストが安くなることもあります。
3-2.長い目で見ると『断熱塗料』がおすすめ
『遮熱塗料』と『断熱塗料』ともに一定の暑さ対策効果が期待できることを紹介しましたが、夏の暑さ対策で用いる場合どちらを選べば良いのでしょうか。
一長一短はありますが、より高い室内環境を求めるなら『断熱塗料』の方がおすすめです。
なぜなら遮熱塗料は外からの熱を反射する機能しかなく、室内の冷気は遮断できないのに対し、断熱塗料は熱伝導そのものを防ぐため、より高い暑さ対策が期待できるからです。
わかりやすく言えば断熱塗料は、
“外からの熱の侵入を防ぐ”かつ、
“エアコンにより冷やされた冷気を外へ逃さない”
というダブル効果があるということ。
これは冬の寒さ対策にもなりますよね。
【断熱塗料による比較】
※参照:PREMATEX社 「断熱コートEXプレマエディション」
さらに、遮熱塗料を使う場合は、反射率の良い白系を選ばざるを得ず、歳月が過ぎて塗料の表面が黒ずんでくれば反射率が落ちてしまいます。
つまり、遮熱塗料は性能が色に左右されてしまうという欠点を持ちます。
反対に、断熱塗料の性能は色の種類に左右されませんので、好きな色で塗装できるという点もポイントです。
ただ、費用は断熱塗料の方が高めです。
塗料の種類(シリコン塗料) | 単価 |
遮熱塗料 | 約2,300~3,500円/㎡ |
断熱塗料 | 約3,500~4,800円/㎡ |
しかし、暑さと寒さのダブル対策として一年中快適に過ごせることを考えたら多少費用がかさんでも『断熱塗料』の方が良いかもしれません。
4.まとめ
いかがでしたか?
・外壁塗装で夏の暑さ対策は可能
・『遮熱塗料』と『断熱塗料』による具体的な効果
・夏の室内の暑さは塗装する“色”によっても大きく違うこと
がおわかりいただけたかと思います。
例年上昇する夏の気温に加え、コロナの影響で在宅ワークが増えた今、家で過ごす環境を整えることが重要とも言えます。これからメンテナンスを考えている方やさらに快適な夏を過ごしたいという方は、ぜひリフォームの際に検討してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m
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それでは、本日はこの辺で失礼します。
最後までお読みいただきありがとうございました(^^)/
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